箱根1:鷹ノ巣山から箱根彫刻の森美術館


 「森に生きるかたち」展  
01     作品を見る  


先月(2000年7月)、越後妻有(つまり)アートトリエンナーレを見に行ってとても楽しかったので、野外展示の老舗の箱根彫刻の森美術館に行った。おまけに、越後で最後に見て感動した北山善夫が出品していて、講演会まであるという。(8月12日実施)
越後妻有アートトリエンナーレは初日から出かけたのに、「森に生きるかたち展」は1年2か月にも及ぶ会期の終わりが近づいて、ようやく間に合った。
彫刻の森美術館は野外展示が中心だが、コンクールを開催して優秀な作品を収集してきたため、今回の出品者たちのようにコンクールに応募しないタイプの作家とはこれまで無縁だった
開館30周年の大きな企画であり、美術館の見直しも構想にある、意欲的な試みでもあるらしい。

* 「森に生きるかたち展」 は、1999.8.1−2000.9.10の会期で開催され、終了しました.。



眞板雅文「竹水の閑−箱根」
太い長い竹筒がろうと状に集まるところに水を受ける盤があり、雨のときにはここに垂れる音を聞くことができるという。





國安孝昌「林泉の竜神」
越後では平らな土地に組み上げていたのだが、ここでは池に面した斜面に木とレンガを積み上げている。斜面には樹木があるので、形はいっそう複雑になり、作る手順もとても複雑だったろうと思う。
平面上に組み上がった越後の作品のほうが大きなスケール感では上だが、薄暗い池から渦を巻いてたちあがる謎めいた雰囲気がこちらにはある。



土屋公雄「記憶の場所」
コンクリート片などの建築廃材を積み上げている。1個ずつ形も大きさも違う廃材を巧みに積んで、きれいな円錐形の下部を形作っている。
側面の一部は開かれ、入口になっている。内部に歩いて行くと、斜面にはサンビタリアという黄色い小さな花が一面に植えてある。(会期初め頃は赤いベゴニアの花だったという)






北山善夫は屋内に「いまだ名づけえぬものへ 死−誕生」
竹で骨格を作り、豚の皮をつないで壁(あるいは皮膚?)にして竜のような迷路を作っている。中を歩くことができる。豚の皮は1片がトランプ2枚分くらいだったろうか。半透明で固い。
その室内に、たくさんの死亡記事と、その状景のペン画。
この迷路は死後の墓の中なのか、生まれる前の世界なのか。

その他に、
伊藤公象 森の襞の道すじ
戸谷成雄 森[
林武史 むすぶこと
藤田昭子 なゆたの船(左の写真)
が制作されていた。


美術館の外に1点。
歩いて15分くらいのところ。国道1号線からそれて、暑いなかを汗をかいて坂を上がると、右側に遊歩道が作られていて、その途中のやや広くなった空き地に遠藤利克「足下の水(70m3)」があった。
見たところ円形の鉄板が地面に置いてあるだけ。その下に70トンの水が蓄えてあるという。
パンフレットでは、静かな森のなかにあるような、きれいな写真で紹介したあったが、これは写真がうますぎる(パンフレットの写真撮影は安齋重男)。
実際に行ってみると、車道のすぐ脇で、パンフレットの写真から想像していたイメージと落差が大きかった。



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